新作落語
若いうちは懸命に子育てをしていた夫婦も還暦を迎えると子が巣立ってゆき、再び夫婦二人きりになります。 その頃には、体力が衰え始めるだけではなく、知力といいますか、記憶力も悪くなり、トンチンカンな会話が多くなります。 夫 「ゆうべのあれ、どうした?」 妻 「宵越しの刺身は食べられませんよ。捨てました」 てな調子で、具体的に言わなくても、「あれ」で意思が通じます。 昔は、家族がそろ…
続きはこちら若いうちは懸命に子育てをしていた夫婦も還暦を迎えると子が巣立ってゆき、再び夫婦二人きりになります。 その頃には、体力が衰え始めるだけではなく、知力といいますか、記憶力も悪くなり、トンチンカンな会話が多くなります。 夫 「ゆうべのあれ、どうした?」 妻 「宵越しの刺身は食べられませんよ。捨てました」 てな調子で、具体的に言わなくても、「あれ」で意思が通じます。 昔は、家族がそろ…
続きはこちら4方陣/1時間で解けたら名人級 方陣とはn個のマスに1からnまでの数字を入れ、タテ・ヨコ・ナナメの数字の和を同じにするパズルである。同一の数字を2回使うのは禁止だ。 (1)に1・2・3・4を入れて、タテ・ヨコ・ナナメの和を同一にするのは不可能だから2方陣は存在しない。 (2)はタテ・ヨコ・ナナメの和は15で同一だ。3方陣は(2)の他に上・下を逆転させた(3)や、左・右を逆転させた…
続きはこちらArs longa ,vita brevis Hippokrates このコラム103「介護保険」の下部に小さい活字で上掲の横文字を記したら、読者から説明せよとの要望があった。 老人にとって意味不明のバイタルチェックのようなカタカナ語を使うなというのがコラムの趣旨であるので、当然の要望である。 私は悪例の見本のつもりで書いたのだ。 この箴言はラテン語で…
続きはこちら介護は今では誰でも知っているが、比較的新しい言葉で、昭和51年12月発行の広辞苑第2版補訂版には掲載されず、昭和58年12月の第3版が初出で、「病人などを介抱し看護すること」と説明されている。 厚生省(当時)が日本看護協会に配慮して作った言葉とされる。 介護保険は平成12年4月から実施された社会保障・福祉事業だが、現在では医療保険と並ぶ老人支援組織である。 介護を受ける受給者は原則…
続きはこちら赤城山といえば、先日亡くなられた島田一郎さんを思い出す。と言っても島田さんと一緒に登ったわけではない。 島田さんは桐生生まれの郷土史家で、地名研究家だ。前橋や足利くらいなら愛用の自転車で出掛ける。蔵書家としても有名だが、現地へ足を運んで、その土地の人に直接取材する。決して手抜きはしない。必要なら何度でも現地を調査する。本だけで結論しない。私は市役所での会議で偶然隣り合わせになり、二人は同じ日…
続きはこちら広報きりゅう3月号によると、飛び地合併した黒保根町と新里町に、4月1日からデマンドタクシーが運行するとのことだ。 聞き慣れない、意味不明のこの名称をだれが考えたのだろう。 まず、バスやタクシーの歴史や語源を調べてみた。両語とも英語由来の外来語だが、現在では完全に日本語に同化して、誰でも知っている。バスは昔、乗合自動車といわれたが、明治に乗合馬車として発足した。オムニバス(omnibus)…
続きはこちらこの表題をみて、「あれ?」と思った人は注意深い。普通は「暑さ寒さも彼岸まで」と言うからだ。 しかし、体で感じ取るのは春を待つ心のほうが、秋を待つ心より強いのではないか、特に雪国では春が待ち遠しいと思うだろう。 クーラーが普及したのは最近のことだが、暖房器具は大昔からあった。「春は名のみの風の寒さや」の早春賦の季節は過ぎたが、雪国ではまだ残雪があるだろう。 「暑さ寒さも彼岸まで」は秋の…
続きはこちら外資系ホテルのフロントでname(氏名)の次にsex(セックス)とあるので、性交するのか否かを問われているのかと勘違いしたという笑い話があるが、これは男女の性別を記す欄で、manまたはm(男)かfemaleまたはf(女)と記せばよい。 出生届に男女の区別があるが、出生時には性別が不明のこともあり、空欄のまま届け、後年判別したときに男女の別を届けることになっている。 国勢調査にも男女の区分…
続きはこちら先日、成年後見制度の勉強会に参加した。胃がんの手術後初めての勉強会で、健康を回復し社会復帰ができたと自覚し、有意義な会だった。 前半は認知症の老人がだまされた実例に基づく講談3話、後半は大学の先生による講演で、おのおの1時間の説明で、有益な話だ。 しかし、翌日の新聞を読んで驚いた。ダウン症の50歳の知的障がい者が、平成19(2007)年に父が後見人になったら、選挙権がなくなり、「もう一度…
続きはこちら50音とはアイウエオのことである。辞書や名簿は現在では50音順だが、昔は「いろは」順に記されていた。 辞書を毎日利用している私は、50音順なら即座にその付近のページを開けるが、いろは順の辞書は10倍くらいの時間がかかった。 50音の源は意外に古く、平安中期らしいが、「伊呂波歌」もその頃作られたようだ。 新年会で石関貴史・井野俊郎の両衆議院議員と話しているとき、奇妙なことに気付いた。両議…
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