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桐生タイムスより

NHK/数多い意見の具申

固有名詞は漢字で表記されるものが多いが、なかにはかな文字やアルファベットで表すものもある。後者の代表的な例にはNHKやJR・NTTなどがあるが、なかでもNHKは歴史も長く広く国民に周知されている。
 私は民間放送よりNHKを視聴することが多く、誤りを指摘したり感想や意見の具申を多くしてきた。手紙と電話を合わせると、100回を超えるだろう。
 思い出すままに主なものを列挙してみる。
 画面ではデジタル表示なのに「8時を回りました」とアナウンサーが言うのはいかがかとの指摘に対し、「8時になりました」と改善された。
 日曜夜のニュース解説の表題が「今週のニュース」で、過去1週間の出来事を解説していた。週は日曜から始まると私が指摘したら「ニュースの焦点」に改題された。
 数年前、年金不正受給のニュースで何回も「住民登録」と放送するので、私は住民登録は1967(昭和42)年に廃止され、現在は住民基本台帳制だと文書で詳しく説明した。数日後の夜、報道局の幹部から電話があり、約1時間も話し合った。その後住民登録は消滅したが、最近またニュースで住民登録というアナウンサーが出現した。アナウンサーは原稿のとおり話すので、原稿を書く記者が悪いのだろう。
 こんな簡単なことでも周知徹底させるのは容易ではない。
 朝の連続ドラマ「梅ちゃん先生」は高い視聴率を取っていた。その冒頭、梅ちゃん先生が首にかけている聴診器が気になっていた。
 聴診器の上部が金属になったのは昭和30年代で、それまではゴム管だった。昭和25年ごろのはずの映像が金属の聴診器だったので、ゴム管に変更するようはがきで要望したが、回答はなく、映像もそのままだった。しかしドラマ後半の30年代のシーンになると違和感は消失した。
 最後の放送日の最後に「ご声援ありがとうございました」のテロップには落胆した。声援とは声をかけて激励(応援)することだ。スポーツの観戦や学校の運動会では声援する。選挙カーに手を振ったり、「がんばれ」と声をかけると「ご声援ありがとうございます」と応じてくれる。
 しかし、テレビ放送で野球や相撲のスポーツ番組なら声援する視聴者もいるかもしれないが、ドラマに声援する人がいるだろうか。
 NHKの社是や社訓には正しく美しい日本語の普及がないのだろうか。
 テロップの挿入はひとりでして、誰も点検しないのだろうか。
 受信料の値下げはよいが、放送内容の正確さを保証してもらいたい。
 最後の意見はNHKに知らせていない。

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