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桐生タイムスより

教育漢字/県名を読めて書ける

 教育漢字とは常用漢字1945字のうち、小学校で学ぶ1006字の漢字で学習漢字とも言われる。
 1年80字、2年160字、3年200字、4年200字、5年185字、6年181字計1006字だ。
 1年80字を列挙する。
一右雨円王音下火花貝学気九休玉金空月犬見五口校左三山子四糸字耳七車手十出女小上森人水正生青夕石赤千川先早草足村大男竹中虫町天田上二日入年白八百文木本名目立力林六
 画数の少ない文字が多いが、森のように12画の漢字もある。数字は一から十までの他に百も千もあるが、万はない。万は2年で習う。
 3年4年は200字ずつ学び、最も多い。3年は鼻のように14画の漢字もある。
 4年では緑のように16画の漢字もあり、偏や旁のある文字が多い。
 5年では18画の織、18画の職のように一見似た漢字も習う。
 6年で習う181字の中には蔵・臓もあるからニクヅキの意味も学習するのだろう。
 都道府県の名前と位置は4年生の社会で習う。まだ習っていない漢字にはかなが振られている。
 小学校卒業までに自分の住んでいる都道府県名は読めて書けるようにしてほしいとの要望もあり、これらに使われている漢字20字を教育漢字に追加する案を、先日文部科学相中央教育審議会に示した。採用されれば教育漢字は1026字となり、常用漢字の過半数となり、日常使用される漢字の大多数が含まれていることとなり、新聞が読めるようになる。追加される20字は次のとおりだ。
 茨媛岡潟岐熊香佐埼崎滋鹿縄井沖栃奈梨阪阜
 多くの読者はこの漢字を見て何県の文字か想像できるだろう。隣県の埼玉を崎玉と誤記する人がいる。関西からの郵便物の中には郡馬県と誤っているものがある。
 大分県はなぜオオイタと読むのか、種々の説があるらしいが、分をイタと読むのは地名だけだ。
 大阪は昔大坂だった。徳川と豊臣とが戦ったオオサカの陣は大坂だ。秀吉が建てた城は大坂城で、現在の城は昭和の初期に建設された大阪城だ。
 明治維新の頃、榎本武揚が官軍と戦ったのは箱館戦争であり、その後箱館は函館となった。
 テレビ番組の歴史もので地名の誤記があったり、改元されていないのに、〇〇元年と改元後の年号を使用しているものがある。遡及法としてすべて改元後の表記をする一派もあるが、当時の表記のままがよい。平成元年1月1日は昭和64年1月1日だ。
(1930年生まれ。桐生市堤町二丁目)
 

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