選挙権は18歳から/変化を期待する
20歳以上だった選挙権が18歳以上に引き下げられた。準備の都合上、来年夏の参議院選挙から実施されるらしい。
世界的に見ると、18歳からと規定している国が最も多いとのことだ。民法では20歳を成年(成人)と定めており、少年法では20歳未満の者を少年、成人は20歳以上と区別している。公職選挙法で18歳以上を有権者とすると、民法や少年法との関係をどうするかが課題となる。一方、婚姻は法律上、男は18歳以上、女は16歳以上は可能だが、実際に18歳や16歳で結婚する人は極めて少ない。初婚年齢が上昇したので合計特殊出生率が低下し、少子化を招いている。
男女で婚姻可能年齢に差を設けているのは男女平等を定めた憲法に違反するのではとする説もある。
武士社会では男子は数え11~17歳ごろ元服して成人になったとされるが、15歳で元服と思っている人が多い。
これらの事を総合すると18歳選挙権は早過ぎるのではなく当然の帰結で、むしろ遅きに失したのではとさえ思われる。
18歳以上の新有権者は政治や選挙に関心を抱き、投票率が50%を割らないよう努力してもらいたい。
指摘する人はいないが、選挙権が18歳以上に変わったことで、二つの事に変化が及ぶのではないかと期待している。
第一は年齢計算だ。多くの人は誕生日に加齢すると思い込んでいるが、法律上は誕生日の前日に加齢すると解釈され運用されている。この問題は何回も当欄で解説したので、詳細は省略する。高校生や大学生の新有権者は何回説明を聞いても納得しないだろう。教師も生徒に理解できるように法的根拠を解説できないと思われる。
生徒の疑問をきっかけに年齢計算ニ関スル法律が廃止され、常識どおり誕生日に加齢する社会になってもらいたい。
第二は成人式の対象者である。国民の祝日に関する法律には成人の日はおとなになったことを自覚し、みずから生き抜こうとする青年を祝いはげます。と記されている。おとなになるではなく、なったと過去形だ。すなわち、成人の日までに満20歳になった人が対象で、その年度内になる人までを含んでいるのではない。私は機会あるごとに何回もこの事を強調してきた。ところが群馬県内では、どこの市町村でも年度内に成人になる人を対象に成人式を実施している。
担当課の説明では、同一学年で処理した方が参加率が良いとか、参加者が喜ぶとか言って、成人式の本質を理解せず、法律違反の式典を数十年間の長期にわたって実施してきた。成人式は同窓会ではなく、選挙権を得るのも同日ではない。