分化と文明/日本語の説明は難しい
分化と文明は同じような意味の類義語として扱われることもあるが、別の言葉として使用されることも多い。
広辞苑の解説を見ると、文化①文徳で民を教化すること。②世の中が開けて生活が便利になること。文明開化とある。②は文明と同義語である。しかし③では文化と文明との区別が詳述されている。文化③(culture)人間が自然に手を加えて形成してきた物心両面の成果。衣食住をはじめ科学・技術・学問・芸術・道徳・宗教・政治など生活形成の様式と内容とを含む。文明とほぼ同義に用いられることが多いが、西洋では人間の精神的生活にかかわるものを文化と呼び、技術的発展のニュアンスが強い文明と区別する。↔自然。→文明
その後に熟語としてー遺産・―映画・など37もの言葉が記されている。その中には文化英雄(culture hero) など聞き慣れない言葉もある。
これに対し文明は①文教が進んで人知の明らかなこと。「ーの世」②(cililization) 都市化。㋐生産手段の発達によって生活水準が上がり、人権尊重と機会均等などの原則が認められている社会、すなわち近代社会の状態。㋑宗教・道徳・学芸などの精神的所産としての狭義の文化に対し、人間の外的活動による技術的・物質的所産。文化と文明との違いを説明し、熟語としてー開化・ー史など四つの言葉が記されているにすぎない。
両者の日本語の説明はむずかしいが、文化はカルチャー、文明はシビリゼーションと英語で説明されると、分かったような気になる。
文化も文明も年号に使われ、文明のほうがずっと古い。文明は応仁3年4月28日(1469年6月8日)から文明19年7月19日(1487年8月8日)まで18年余り続いた。
文化は享和4年2月11日(1804年3月22日)から文化15年4月21日(1818年5月25日)まで14年余り続いた。文化は徳川11代将軍家斉治下の後半期、文化・文政時代として知られる。
話は変わるが、公共建築物で同一市内に名称が似た施設があり、混同されやすい。市民文化会館と文化センターはともに桐生市の施設でどちらでも同種のイベントが行われる。前者は市役所の隣接地にある独立した建築物で、産業文化会館の跡地に新築されたので今でも産文と呼ぶ高齢者がいる。
文化センターは中央公民館と図書館との合同施設で、市民文化会館と同じようなホールも併設されている。
そのほかにも、保健福祉事務所と保健福祉会館とがある。前者は県の施設、後者は市の施設だ。後者には市の健康課と社会福祉協議会とが入居していたが、社会福祉協議会が移転後も、建物の名称は昔のままだ。