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桐生タイムスより

都市計画/楽しく暮らせるように

 都市計画とは都市生活に必要な交通・区画・住宅・衛生・保安・経済・行政などに関し、住民の福利を増進し公共の安寧を維持するための計画(広辞苑)である。すなわち未来を見据えた最も基本的な計画であるが、現在の生活に精いっぱいの市民にとっては、遠い将来の夢のように感じられ関心が低い。
 土地を購入したり家を建てたりするとき、不動産や建築の業者から説明されることがあるが、移住するのに市の都市計画の職員に詳しい説明を求める人は少数だ。
 広報きりゅうで桐生駅と西桐生駅間の整備と、桐生新町重要伝統的建造物群保存地区の主要地方道桐生田沼線(本町通り)の整備が発表された。両者ともイメージ図が示されたが、前者は自転車はどこを通るのか不明だし、後者は道路に中央線がなく、車の通行に関しどんな規制が実施されるのかがわからない。
 都市計画の最初に交通があげられているように、都市計画にとって交通は極めて重要な要素だ。白または黄のセンターラインが描かれていないので市の担当職員に尋ねると、歩道を拡幅するので車道は狭く幅員5.5㍍未満になるという。一方通行やはみ出し禁止(追い越し禁止)にはしない。制限速度が30㌔になるかもしれないが、まだ警察とは協議していないとのことだ。
 重伝建地区に指定されると、地区内には高層ビルは建てられないのは分かるが、主要地方道(県道)が30㌔規制になるとは理解しがたい。
 電柱を撤去して電線を地下に埋没させるのは賛成だが、外観の保存のために住民の生活が制限されるのは程度による。駐車場は目障りだと、表通りに面した駐車場は板塀で囲えといわれるかもしれない。信号機もなく、郵便ポストが黒塗りになるのだろうか。
 桐生市内の速度制限は面規制で原則30㌔だ。主要幹線道路は通過車両を考慮して線規制で40㌔である。しかし市民には周知されずほとんどの車は40㌔で走行しているのが現状だ。
 川内駐在所前の県道は一時期急カーブできけんだとして20㌔制限だったことがある。耕運機並みの速度に規制して取り締まったので、住民は強い不満を抱いた。その後道路が改良されて現在は40㌔になったが、事故が増加したとは聞いていない。
 法律や条例で何でも規制すればよいとの考えは住民に受け入れられないことがある。事故やトラブルがなく、仲良く住民が暮らせれば幸福なのだ。
 政府の補助金が付けば何でも無条件で受け入れるのではなく、市民が安心して楽しく暮らせるようにするのが市の役目だ。
 桐生市は400年余り昔、徳川家康の家臣により町立て(都市計画)された街だ。
(1930年生まれ。桐生市堤町二丁目)

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