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桐生タイムスより

国旗 平素からの研究を

祝日を昔は旗日といい、日の丸を竿につけて玄関に掲げる家庭が多かったが、現在ではほとんど見かけない。官公庁や事業所の掲揚塔や式典の会場で国旗を見ることがある 国旗の縦はかつては横の7/10だったが、改正されて2/3と、より横長になった。
また日章の中心の位置は、旗の中心から旗竿側に横の長さの1/100片寄っていたが、現
在では中心に変更された。旗竿につけて掲揚しなくなったのが変更の理由らしい。
 国旗の掲揚にはマナーで決まっていることが多い。国旗は国の象徴だから、県や市町村の旗、会社旗、団体旗などよりより高く、より大きく掲げることになっている。
 掲揚塔を新設するときは、初めからそのつもりで高さを決めなければならない。同じ高さのポールを2本作って困った例は多い。
 他国旗と日の丸とを並べて壁面に飾る場合や、国際会議での席順等は外務省儀典局監修の「国際儀礼に関する十二章」という本に詳述されている。
 私はこの本を数冊持っていた。しかし、国旗掲揚法が間違っている団体に、この本を添えて指摘したので、現在手元には残っていない。
 壁面に掲げる場合は、演壇に向かって左が上位とされる。従って外国から王室や大統領の国賓を迎えるときは、相手国の国旗を左に掲げるのが国際的な儀礼とされる。ただしアメリカは自国旗優先主義で、常に星条旗を左に掲げるとのことだ。
 年に1度の総会等で日の丸と団体旗とを併揚するのを見かけるが、国と団体とでは格が違うので、併揚不可が原則だ。しかし、会場の関係で、どうしても併揚せざるをえないときは、国旗をより高く、より大きくしなければならない。
 桐生市議会の議場は議長席の後ろに正しく掲揚されている。
 市役所庁舎庭噴水近くの国旗掲揚塔の高さは異なり、下からは確認しにくいが、2階から見ると国旗が市旗よりもより高くなっているのが分かる。
 日没になったり、雨が降ったときは国旗を掲げない。
 国旗を格納するときの畳みかたにも作法があるらしい。
 会場の設営係は平素からよく研究しておいていただきたい。
 (1930年生まれ。桐生市堤町二丁目)

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