漢字/生涯、学習の必要性
中国で生まれた漢字が日本に伝わると、カタカナとひらがなに発展した。
カタカナは万葉仮名(漢字)の偏や旁から作られたが、縦・横の直線が多く、力強くて漢字と同様、多くは男性が使用した。
これに対し、ひらがなは万葉仮名の草書体から考案され、曲線が多く滑らかで美しく、女性が好んで使ったので、女手ともよばれた。
カタカナ 阿→ア 伊→イ 宇→ウ
久→ク 己→コ
ひらがな 安→あ 以→い 宇→う
衣→え 於→お
一方、朝鮮半島で使用されているハングルは、直線と円の組み合わせが多く、速記記号のようだ。
欧米はもとより全世界で広く使われているa・b・cのアルファベットは斜線が多く一筆書きが多いところは、ひらがなと似ている。
しかし、ひらがなは「の」「る」のように弧は時計回転だが、アルファベットは「c」「e」「o」のように反時計回転だ。
毛筆とペンの筆記用具の違いによって逆になったのだと思うが、車は日本では左側通行、欧米では逆の右側通行と、何か関係があるのだろうか。
小学校で習う漢字1006字を教育漢字というが、画数の多いむずかしそうな漢字も含まれ、全部を完全に習得すれば日常生活に困らないだろう。
1年生で習う漢字80字は左のとおり。
一右雨円王音下火 花貝学気九休玉金
空月犬見五口校左 三山子四糸字耳七
車手十出女小上森 人水正生青夕石赤
千川先早草足村大 男竹中虫町天田土
二日入年白八百文 木本名目立力林六
習う順序は教科書によって違うのかもしれないが、数は一から十まで全部そろっている。
曜日も日から土まであり、先生はあるが父母兄弟姉妹はなく、2年生で習う。男女や学校は1年生の漢字だ。
漢和字典で一から十までの漢数字の部首を調べてみて、初めて知ったことがある。
一 一部の0画 二 二部の0画
三 一部の2画 四 口部の2画
五 二部の2画 六 八部の2画
七 一部の1画 八 八部の0画
九 乙部の1画 十 十部の0画
一は漢和字典の最初に掲載されている漢字で、一部の0画は知っていたが、五が二部の2画だとか、九が乙部の1画などは全く知らなかった。生涯学習の必要性を痛感した。
教育漢字 1006字
1年 80字
2年 160字
3年 200字
4年 200字
5年 185字
6年 181字
(1930年生まれ。桐生市堤町二丁目)